(通帳は)左に寄せて挿入してください

ゆうちょ銀行ATMの通帳の挿入口にはそんな注意書きがあります。でも、なんで?と思った人。若い人か、ごく最近ゆうちょ銀行に関わりを持った人でしょうね。

通帳のサイズはどこの銀行でも共通のサイズで決まっていて、変わることはないですが、ゆうちょ銀行がかつて郵政省とか総務省(郵政事業庁)とか日本郵政公社とか呼ばれていた頃までは、大きいサイズの通帳が使われていました。通帳を縦向きにしてATMに入れるから、縦型なんて言い方もしたように思います。

一般の人からすれば、通帳が小さくなって普通の銀行のサイズになったなあ、ぐらいの感想だと思いますが、旅行貯金愛好家からすれば結構大きな影響があったのです。それは、主務者印の欄がなくなったこと。主務者って何?ですか。えーと、主務者というのは主に業務を行う人のこと、郵便局で言うと局長さんです(たぶん)。で、主務者印というのは郵便局の公式な印なので、たいてい○○郵便局長と書かれています。

旧型通帳ページ
【旧型通帳のページ 記載欄の上下に主務者印を押すための四角いマスがある】

もともとは、郵便局で入出金すると、通帳の金額欄の空いている側に局名印を押印し、主務者印欄に主務者印を押印するのが、正規の手順でした。最近は、ATMが普及していることもあってか、省略することが多いですけど。ただ、旅行貯金愛好家(なんか略称ないかな?)は、この主務者印も収集対象としていました。さらには、分室だと主務者印に切り欠きがあって(摩耗したわけじゃありません)、これも収集のポイントになっていました。

主務者印の例1
主務者印の例2
【主務者印を拡大 大阪東郵便局(大手前分室)と大阪中央郵便局(郵政局内分室)の真ん中上に切り欠きが入っている】

通帳が新型になって、主務者印欄がなくなっても、通帳の新規発行、更新時には必ず1ページ目に主務者印が押されるので、廃止になったわけではないです。と思ってたら、最近の通帳には主務者印を押す欄がありませんね、失礼しました。以前は副印鑑の欄に押印していたのですが、今はそれもなくなったので。

ただ、入出金のページには押す欄がないので、通帳の空白に無理やり押してもらう強者もいたようですが、ししょーはなんだか面倒になって、というか局員さんの手を煩わせるのもどうかと思い、局名印だけ押してもらうようになりました。ただ、分室は珍しいので押してもらっていたような(汗)。

新型通帳のページ
【新型通帳のページ 主務者印欄はないが押す場所はなくもない 京都中央局の分室では押してもらいました(汗)】

ししょーみたいに激しく入出金を繰り返す人は、通帳がどんどん更新されていきますが、そうでない人は今でも旧型の通帳を持っていることがあるようです。古い通帳を窓口に出す人に遭遇すると、懐かしく思います。民間の銀行みたいに、組織が変わったから通帳を切り替えろなんてことも言わないで、旧型通帳に対応する姿勢は素晴らしいと思うししょーでありました。