国際興業バスで行く埼玉高速鉄道沿線の旅

0.はじめに

東京メトロ南北線の終点赤羽岩淵から埼玉高速鉄道(埼玉スタジアム線、以下SRとする)が浦和美園駅まで延びている。がこの路線は運賃がかなり高い。赤羽岩淵から隣の川口元郷までが210円、終点の浦和美園までだと480円かかる。しかも沿線の各駅に郵便局があるので全駅で下車する必要がある。その場合の運賃を計算すると、210×7=1470円(最後は東川口から脱出)となる。

1日乗車券があれば安くいけるのでは?その通りであるが少し問題がある。実はSR線が乗り放題のSR一日乗車券というフリーきっぷが発売されている。お値段は580円。しかし、発売日は土休日と埼玉県民の日(11/14)、年末年始(12/30~1/3)なのである。利用できそうな日は埼玉県民の日(埼玉県民がこぞってネズミの国に殺到する日)ぐらいだろう。

そんな中途半端な日に休みを取れるのか?すみません、その日しか病院の予約が取れなくって。何の病気だよ?となるので、利用はかなり困難であると思われる。

じゃあ、他の手段はないのか?あった。国際興業バスは、2021年4月から東京都、埼玉県のエリアで有効な1日乗車券(IC一日乗車券)を発売している。以前は紙券で東京都区内のみ有効なきっぷしかなかったが(都内乗り継ぎ一日乗車券)、今は飯能営業所以外なら埼玉県内も自由に乗り降りできる。

国際興業バスでSR線の沿線に行けるものなのか?と思って調べてみると、大丈夫。川口、鳩ヶ谷、さいたま東の各営業所の路線でSR線の沿線を回ることができる。参考までにIC一日乗車券は700円。あれ?800円!?値上げしてる(2024年10月から)。それでも周辺局へのアクセスも含めるとかなりお得である。

と言うことで今回は敢えて鉄道線の周辺をバスで回ることにした。いつもとポリシーが逆転しているが、やっぱり高いよ、SR。一部で埼玉高額鉄道なんて言われてるぐらいだし。

1.プランニング

あくまでSRの沿線を回るという趣旨で移動を考える。通常の国際興業バスでの旅とは趣を異にする(使い方はあってるのか?)ことはご理解いただきたい。SR沿線については未訪問かと思われたが、実は川口元郷駅前は訪問済みであった(国際興業バスで行く板橋区の旅を参照)。そうか、板橋区の旅で時間が余ったから少し回ったんだったな。と言うことは、その次の駅である南鳩ヶ谷からのスタートとなる。

南鳩ヶ谷駅からSR線の駅を通るバス路線を選んで進んでいく。敢えて言うならセルフ代行バスである(なんだそれは)。経由する駅は、南鳩ヶ谷、鳩ヶ谷、新井宿、戸塚安行、東川口(JR武蔵野線接続)、浦和美園となる。これらの駅を回るためにバス系統をつなぐとこんな感じだろうか。

・赤羽駅東口~(赤20、赤21)~南鳩ヶ谷駅~昭和橋(鳩ヶ谷駅近く)
・昭和橋~(赤20、蕨03)~新井宿駅
・新井宿駅~(赤20、蕨03)~鳩ヶ谷本町一丁目
・鳩ヶ谷本町一丁目~(西川04など)~戸塚安行駅~東川口駅南口
・東川口駅北口~(東川02、東川80、東川81、浦01)~美園郵便局
・美園郵便局~(浦02)~浦和美園駅 “国際興業バスで行く埼玉高速鉄道沿線の旅” の続きを読む

日本郵便の不適切点呼問題について

すみません、最近いろいろ忙しくてニュースを追えてなかったのですが。日本郵便で運転手の乗務前の点呼について、あちこちで問題があったと報道がありましたね。最初は局地的な問題なのかと思っていたのですが、結局全国の7割以上の局で不適切な点呼があったということらしいです。

この件について、もちろん書きたかったんですけど、タイミングを逸したのでどこかで落ち着いたらまとめようと思ってました。一応まとまりましたね。自動車貨物運送の事業許可取り消しという形で。

内容を見てみるとひどいですね。乗務前のアルコールチェックなど運送業としては常識と言える手順を外したり、点呼そのものもしていなかった局さえあるようです。それだけ現場が逼迫しているということでしょうか。なお、点呼というのはアルコールチェックだけでなく健康状態のチェック、日常点検の実施状況の確認など、安全な輸送(貨物、旅客どちらもですよ)のためには不可欠なものです。トラック、バスともに運転手不足は以前から指摘されてましたけど(2024年問題含めて)、こういう全国的な事業を一民間企業にやらせたあのお方の弊害はさらにひどくなっていると感じます。

今回の行政処分(運送事業許可取消)で日本郵便が保有するトラック、ワンボックスカーなど約2500台が使用できなくなるようです。まだ検討段階のようですが、覆ることはないでしょう。ほぼ決定ということでいいのではないかと思います。残るは軽自動車や原付バイクと言ったよく街中で見る郵便屋さんのあれですね。あの小さな車は集配局(郵便物の取りまとめをする局)から家庭や企業などの受取人、特定局(無集配局、つまり近所の郵便局です)、郵便ポストを行き来するだけなので、それだけで今までの業務はできません。

日本郵便が言うには、子会社の日本郵便輸送(そういうトラックを見ますね)や他の宅配業者に委託して事業を続けるとのことですけど、難しいのではないでしょうか。世間のニュースではゆうパックがなくなるのでは、という話も出ています。いや、あの、ハガキも封書も集配局を越えて配送できなくなるんですけど。 “日本郵便の不適切点呼問題について” の続きを読む