JR青春18きっぷの改悪について

当サイトの便利なきっぷ(その他地域東編)でも紹介しておりますが、貧乏学生の旅の友青春18きっぷ。昔からお金はないけど体力だけはある学生たちの強い味方として活躍してきたきっぷですが、今般冬の発売要項が発表されました。前回(2024年夏)も発表が遅くてキッパー(18きっぷファンのこと)をやきもきさせましたが、さて今回どうなったのか。

よくY○utubeなんかを見ていると、これ緊急で動画回してるんですけどという意味の分からん城東区、いや常套句が出てきますけど、それに似た気分ですね。仕事の合間で疲れてますけど、必死にキーボードに向かっております(蛇足)。

結論から言って改悪ですね(キッパリ)。かろうじて残滓をとどめているとは言え、もう死んだも同然です。では、今回の変更点をまとめておきます。

  • 従来の5日間用に加えて、3日間用が発売されました。と言ってもスルッとKANSAI2Dayチケットみたいに分けて使用することはできず、今回から連続した日程で使用することになりました。
  • 今までのように、5回分を1人・1日で分けるような使い方ができません。1枚のきっぷは1人で5日間または3日間連続で使用することになります。
  • 北海道新幹線を利用する際の「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」が値上がりしました。従来の2490円から4500円への大幅値上げです。それでもまだ特急料金のレベルだからマシなのか。
  • 今回から自動化券になりました。今までは裏の黒い非自動化券(自動改札機に通らない券)でしたが。よってきっぷの横幅が狭くなりました。お気づきの方もいらっしゃると思いますけど、裏が黒いきっぷのうちいわゆる自動化券(自動改札機に通るきっぷ)は横幅が85mmです。それに対して機械に通らない非自動化券は横幅が120mmあるのです。青春18きっぷはこの120mmの長いきっぷでしたが、今回から短い85mmのサイズになりました。スタンプ押さなくていいからでしょうね。

前回の2024年夏版の発表が遅かったのは、北陸新幹線の敦賀延伸に関する扱いの変更で調整が遅れたからではないかという見方もありました。ですが、実際はこの改悪のタイミングを計っていたのではないかとししょーは邪推するのでした。

考えてみると元々は青春18のびのびきっぷとして登場したのは1982年3月のこと。その当時は日本全国を国鉄(日本国有鉄道)が網羅しておりました。それが1987年4月にいわゆる分割民営化によって全国を6ブロックに分割してJRが誕生しました。JR各社は別会社なので基本的に共通のフリーきっぷを発売するということはありません(東日本・北海道など一部例外あり)。そんな中でこの青春18きっぷはJR各社にまたがって利用できる希有なきっぷでした。

実はJR発足当時からこの青春18きっぷが消えはしないか、という懸念は付きまとっていました。会社が違うのに共通のきっぷを発売するというのは処理上も面倒ですからね。それでもこのきっぷはJRで一番売れているからという理由で存続してきたのですが、さすがに面倒になって来たのでしょうか。最近は大都市近郊区間(東京、大阪、福岡)のみならず地方都市においても自動改札機が導入されつつありますし、交通系ICカードに関しては、札幌(Kitaca)、新潟、仙台、盛岡、秋田、青森(Suica)、静岡、名古屋(TOICA、manaca)、関西(ICOCA、PiTaPa)、岡山(PiTaPa)、広島(ICOCA、PASPY)、高松(ICOCA)、福岡(SUGOCA、nimoca、はやかけん(笑))の各都市圏にも展開しています(ローカルカードは省略)。このような非自動化券は扱いが面倒だと言われれば、そうなのかなと思わされることもあります。いや、秋田駅は自動改札機があるけどメトロポリタン口(トピコ連絡口)は自動じゃないだろ。

自動改札機のある(またはICカードリーダーのある)大都市圏または市街地では、その地域で使えるフリーきっぷもあります。そういうものがない本当の田舎でこそ青春18きっぷの威力は発揮されるんだぞ。特にSuicaが使えないのに都市型ワンマンカー(運賃収受しないワンマンカー)の走る東北本線の黒磯~新白河間とか。それゆえの非自動化券だと思っていたのですが。

これも憶測の域を出ませんけど、今回の改悪によって発売枚数は大幅に減るでしょう。だいたい冬休み期間に5日連続で普通列車に乗り倒せる身分なんて学生ぐらいでしょうし。なお、ししょーは高校生の時に1度だけ18きっぷを5日連続で使用したことがあります。今は色んな意味で無理です。少なくとも仕事に追われるししょーは頑張っても土日の2日ぐらいしか利用できません。そうやって縮小した上で正式に廃止されるのでしょうか。ししょーも学生の頃から今に至るまで散々お世話になった思い出のきっぷはこのまま思い出の彼方に消え去るのか。そう言えば、以前アンケートが付いてきた時には、このきっぷがなくなったらどうしますかという問いに対して旅行しないと回答してました。さすがに旅をしなくなることはないでしょうが《否定の連続》、JRを使った旅については今後見直すことになると思います。

今後青春18きっぷはどうなるのか。ここで改悪に踏み切ったということは、ここから戻ることはないでしょう。このまま静かに歴史の彼方に消え去るのでしょうか。普通列車に乗るよりは特急に乗ってもらった方が儲かる。そんな浅い考えではないと思いたいですが。でもこれからはバスを応援するために長距離バスの出番が増えそうですね。途中駅に降りられないというデメリットはありますが、目的地までの移動ならそんなに影響はないでしょう。発車オ~ライネットのアカウントはどこにやったかな?

下にQRコード貼っておきます。JR旅客6社に対し、「青春18きっぷ」を従来の制度に戻すよう要望します。の署名サイトです(by Change.com)。これによって少しでも事態が改善されれば。本当は、JR各社の株主総会にて株主提案権を行使するのがベストであると考えますが、ししょーの財力ではJR東とか東海の株を買い占めるのは難しいです。ナイト(knight)の出現が待ち遠しいです。

音欄署名のQRコード(青春18きっぷ
【Change.comのリンクです ぜひご協力を!】

念のため、リンクも貼っておきます。
JR旅客6社に対し、「青春18きっぷ」を従来の制度に戻すよう要望します。

このまま指をくわえて見ているわけにもいきません。我々はJR各社に対して然るべき訴えを続けていきたいと思います。もし、それが叶わない場合はJRの利用を制限することも辞さない覚悟でいます。高速バス網も充実していますし、JRを見捨てることも止むなしです。

発車オ~ライネット

ハイウェイバスドットコム(京王バス系)

高速バスネット(JRバス系)

“JR青春18きっぷの改悪について” への2件の返信

  1. > そうやって縮小した上で正式に廃止されるのでしょうか。

    言われてみれば本当にその通りだと納得させられました。
    青春18きっぷがなければ降りなかった駅が、土を踏まなった土地があります。
    満場一致での改悪かと思います。
    日本の風物詩が、あの活力に満ちた輝かしい旅路がもう二度と味わえないと思うと非常に寂しい気持ちです。
    微力ながら署名いたしました。

    1. >極王天津飯さん
      ありがとうございます。その通りですね。本当にこの変更は改悪でしかないです。
      18きっぷでしか味わえない旅というものは確かにあります。それが失われることは避けたいですね。
      ご協力ありがとうございます!

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