ある建物(商業ビルなど)の中に設置される郵便局でビル名が名前に付いているものをそう呼んでいます。ただし、地権者としてビルに入っているものは除きます。
別にジャンルとして確立しているわけではなく、あくまで個人的な見解と言いますか、感想レベルの話ですので、その点ご承知おきください。
通常、郵便局の名前というものは、所在地の地名から付けることが多いです。例えば東京都中央区の銀座四丁目にあれば銀座四局(丁目は付けないようです)、銀座六丁目にあれば銀座六局といった感じです。銀座三丁目にある郵便局は銀座並木通局ですが、たまにそういうこともあります。ネーミングの話を始めると長くなりそうなので、今回はビル内局に限定してお話しします。
新しい商業ビル(ショッピングモールなども含めて)が建設されると、利便性のために新たに設置されるパターンが多いように思われますが、結構古いビルでも設置されていることもあり、意外に歴史は長いようです。
ネーミングのパターンとしては、昔からある○○ビル内局という「建物名+内局」のパターンが主流ですが、最近は○○局というビル内を付けないストレートな名前も増えてきています。前者の例で言うと、東京交通会館内局(東京交通会館1F)、NTT日比谷ビル内局(NTT日比谷ビル1F)、ニュー新橋ビル内局(ニュー新橋ビルB2F)など、後者の例だと汐留シティセンター局(汐留シティーセンタービルB2F)、八重洲地下街局(八重洲地下街北1)などがあります。最近、後ろにビルと付かない局が増えている印象がありますが、ビル内と言うからには○○ビル内のほうがそれっぽくてよいかなと思います(個人の感想です)。
さらに勝手な定義をさせていただくと、ビル内局は外部から直接入れる所と、ビルの中に入らないと行けない所に分かれます。そのうち外部の出入り口から直接入れるものは準ビル内局と呼んでいます(あくまでししょーの個人的な気持ちです)。外部から入れるビル内局ってビルにめり込んでるだけで普通の郵便局と変わらないから、あまり面白みがないじゃないですか。ビル内局というものは、まず大きなビルの正面口から入って、ビルのテナント案内板やフロアガイドを頼りに探してやっとたどり着く、そんな面白さがあると思います。
今の大企業の本社ビルというのは、たいてい2~3階までは外部からの出入りが自由なテナントゾーンとして飲食店や物販店(保険のナントカも)が入っていて、その一角に郵便局があるパターンが増えていますが、かつてはビルの入口に「関係者以外の立ち入りはご遠慮ください」といった看板が立っていて、その見えない壁の向こうにある郵便局に挑むというミッションもありました。ししょーの記録を振り返ると、大阪関電ビル内局(今はもうありませんが)、大阪全日空ビル内局(これも今はないですが)、第二霞ケ関局(ビル内局ではないですが、専用敷地内に入る必要があります)に挑んだことがありました。
ホテルや病院は、微妙な所ですが、用事のない者がむやみに立ち入る所でもないと思います。ですが、泊まりに来たわけでもなく、風邪を引いてるわけでもないのに、郵便局を目当てに入っていくこともあります。特に咎められることはないのですが、ちょっと気が引ける時間でもあります。東京の帝国ホテル、ホテルニューオータニ、ホテルオークラという錚々たる高級ホテルの中にも郵便局がありまして、なかなかこういうハイソな場所には縁がないなーなんて恐縮しながら広いロビーを歩いたこともあります。
病院は誰でも入れる雰囲気なので(面会というのもありますし)、比較的ハードルは低いかと思われます。消毒液のにおいが気にならなければ問題ありません。吹田阪大病院内局、横浜市大付属病院内簡易局、大崎郵便局NTT関東病院内分室(分室の話はいずれまた)などに訪問したことがあります。病院についての注意事項は、静かにする、入口でアルコール消毒する、ぐらいでしょうか。
郵便局っていろんな所にあるなあ、そういう発見も旅の楽しさだと思います。地域に根ざしている姿を見ると、本当にありがたい存在だなと改めて思います。最近の傾向として、新しいショッピングモールに併設されることが多い一方、昔からの企業ビルでは撤退が進んでいるようで、その辺りに一抹の寂しさを覚えるししょーです。