妙見山と周辺の旅(後編)

妙見山からの続きです。前編はこちらから。

6.豊能郡豊能町の旅

実は豊能郡能勢町には鉄道は走っていない。なので能勢町内を回るには阪急バスのお世話になる訳だが。残念ながら妙見の森フリーパスは、阪急線全線、能勢電鉄全線(ケーブル、リフト含む)が有効範囲である。バスは含まれない。だよなぁ。スルッとKANSAI2dayチケット亡き今、そんな山間部のバス運賃をバカ正直に払うこともできないので(1日乗車券の適用範囲からも外れている)、これは後回しになる。っていつになるのやら。

このチケットは能勢電鉄も乗り放題なので、当然ながら能勢電鉄沿線を回ることになる。では妙見口から山下に向かって進むとしよう。

ケーブル黒川駅から来た道を戻ってきて、妙見口駅前に帰ってきた。昔はこの駅前に京都交通の吉川営業所という小規模ながら営業所があったが、いつの間にか廃止になっていた、というか阪急バスが引き継いだ模様。それにしても暑いな。もう山を下りてしまったので、ここで上着は脱いだ。結局荷物になってしまったか。

国道477号線標識
【遥かなる大阪、でもないか】

大阪府境の標識
【兵庫県~大阪府境】

豊能のパッチワーク
【これがきれいなパッチワークというやつですかね】

マルフクの看板
【あまり関係ないけどマルフクの看板】

●豊能ときわ台
普通山下行きに乗り、隣のときわ台で降りる。隣だったな。あわてて降りる。駅の出口を右方向に進むと50mほど前方にときわ台局が見えた。

豊能ときわ台局
【豊能ときわ台局】

スタンプは黒色と青色が選べます、と言われたので青い方をお願いした。なんでも豊能郡(豊能町、能勢町)の対象局でスタンプラリーをやっているらしい。と言っても今日は能勢電車沿いに回ることしか考えてないけど。とりあえずシートをもらうことにした。

妙見の森臨時バス運行そして営業終了
【妙見の森臨時バス運行そして営業終了のお知らせ】

妙見の森広告
【妙見の森の広告 年季入ってます】

妙見ケーブル2時間待ち
【妙見の森ケーブルただ今2時間待ち ぴええ~】

●豊能光風台
普通山下行きに乗り、隣の光風台で降りる。駅の北側の大きい道路に出ればいいようだが。かなり高低差があるが、と思っていると階段の横になんとエスカレーターがあるではないか。これは便利だ。エスカレーターを上がって、上の道路に出る。ここを左に進み、橋を越えて140mほど進むと光風台局があった。

光風台駅前のエスカレーター
【上の道路へはエスカレーターで行ける】

光風台駅が眼下に見える
【遥か下に見える光風台駅】

新光風台の標石
【新光風台とは?】

豊能光風台局
【豊能光風台局】

ここもスタンプラリーの対象局だったな。一応シートを出して押印してもらう。この局も黒と緑のスタンプが選べるようだが、スタンプシートを出すと緑のスタンプを押してもらえた。

北摂に生息する野鳥
【北摂に生息する野鳥 鳥はぼんじりが好きです】

豊能郡内スタンプラリー
【豊能郡内局スタンプラリー 次回はあるのか?】

7.川辺郡猪名川町の旅

終着の山下に着いた。ここで日生線に乗り換え、終点の日生中央を目指す。といっても次の駅なんだがな。次の電車は、絶妙のタイミング(山下行きが到着する1分前)で発車する。仕方ない。日生中央方面の1号線ホームで休む。ようやく来た川西能勢口からの普通日生中央行きに乗る。隣なのに随分と時間がかかるな。実は山下から日生中央までは2.6キロほど距離がある。日生中央に着いた。ここは名前から分かるように阪急日生ニュータウンの玄関口である。日生というのはもちろんあの有名な生命保険会社のことである。オッサンだと、『♪ニッセイのおばちゃん今日もまた笑顔を運んでいるだろな』という歌を思い出す。スマン、ヤングに通じない話題になってしまった(^_^;)
モクセイの花(日本生命CMソング)

●猪名川松尾台
改札口を出て右方向に進む。やたらと広い駅前広場を抜けると、目の前に松尾台局が見える。しかし道路の向こう側にある。どうしようかな。左側に陸橋があるので、これで道路の向こうに行けるな。しかし、実は向かって右側の横断歩道を渡った方が近いことに気付いた。

日生中央駅前広場と郵便局
【駅前広場の先に郵便局が見えるが】

猪名川松尾台局
【猪名川松尾台局】

郵便局前の横断歩道
【こっちからの方が近いのでは?】

日生中央駅バスターミナル
【日生中央駅バスターミナル】

妙見の森フリーパス広告
【妙見の森フリーパス発売中!】

8.川西市の旅(その2)

●川西北
日生中央から普通川西能勢口行きで戻る。さて次は、畦野駅で降りる。西出口から出ると、右方向に川西北局が見えた。階段を降り、まっすぐ進むと局の前に出られる。番号札を引いて待つ。次の番号のはずだが、なかなか呼ばれない。こ、これは例によって時間のかかるかんぽトラップにかかってしまったか。結局20分ほど待つことになってしまった。ここでは小さい紙をはさんでくれた。

畦野駅出口
【駅の出口から郵便局が見える】

川西北局
【川西北局】

ますますくん蓋付き
【もうゴミ箱とは呼ばせねえ】

●川西緑台
普通川西能勢口行きに乗り(以下この表現は省略する)平野で降りる。西側の出口から出て陸橋を渡って道路を越え、下に降りる。バスターミナルを抜ければいいはずだが、見つからないので平野交差点を左に曲がって進む。400m弱ほど坂道を上ると緑台局があった。もうハイキングは結構です。

三ツ矢サイダー発祥の地
【三ツ矢サイダー発祥の地 ってあの三ツ矢サイダー?】

川西緑台局
【川西緑台局】

実はバスターミナルは、先ほどの陸橋を曲がらずに進むとあったみたい。帰りに発見できた。

平野駅バスターミナル
【平野駅バスターミナル】

平野駅駅名標
【平野駅駅名標 炭酸水と三ツ矢記念塔だそうである】

●川西新田
多田で降りて、出口(1ヶ所しかない)の正面の道を西へと進む。約700mほど進むと新田局があった。ここも地味に距離が長い。

郵便局への坂道
【ここも坂の上にある】

川西新田局
【川西新田局】

多田駅構内踏切
【多田駅には構内踏切がある】

多田駅駅名標
【多田駅駅名標 源氏発祥の多田神社と武将】

●川西東多田
鼓滝(つづみがたき)で降りる。出口から駅前の道路を右方向に進む。400m弱ほど進むと東多田局があった。ここも緩やかに上っている。山の中だから仕方ないのか?

川西東多田局
【川西東多田局】

鼓滝駅駅名標
【鼓滝駅駅名標 川に浮かぶ鼓のイメージ】

●川西美園
2駅ほど飛ばして絹延橋で降りる。出口を右に進み、踏切を越えて西へと進む。150mほど進むと美園局があった。ここではティッシュをはさんでくれた。

川西美園局
【川西美園局】

絹延橋駅駅名標
【絹延橋駅駅名標 川に布がなびいている様子】

かなり時間も押し迫ってきた。もし間に合いそうなら川西能勢口の駅前にも1局あるんだがな、と思っていたが目の前の踏切を川西能勢口行きの電車が走り去っていった。次の電車は15:56発。と言うことは今日はこれで終了となる。結構いいところで終わったな。

9.おわりに

新大阪からの新幹線は17:39発。事前にルートを調べて、川西能勢口を17時前に出てもギリギリ間に合うことは確認済みであったが、無事に16時には川西能勢口に着くことができた。

今日の成果は、兵庫県:7(川西市:6、川辺郡猪名川町:1)、大阪府:3(豊能郡能勢町:1、同豊能町:2)となった。大阪府全制覇はまだまだ途上だが、それでも多少は進んだのではないだろうか。この後はどうしようかな。大阪府下でフリーきっぷが使えそうなのは、近鉄と京阪ぐらいか。阪急阪神1dayパスも使えるが、大阪府という観点ではメリットが薄い。高槻市バスと南海バスで数を稼ぐのもアリか?

なんだって?ししょーが妙見山上で余計なことをしたから時間がなくなったんだろうって?鋭い指摘だ。いや、確かにいきなりの行列に圧倒されはしたものの、妙見山上を出る時刻は結局予定通りであった。むしろ、川西北局での待ち時間の方がインパクトは大きかった。

うん、お腹空いたな。しかし川西能勢口の駅周辺には、ファーストフード系のお店しかない。そばが食べたいんじゃ。そうだ、確か石橋阪大前に阪急そばがあったよな。という微かな記憶を頼りに普通大阪梅田行きに乗り、石橋阪大前で降りる。石橋阪大前は宝塚線の1,2号線ホームがあり、ここから分岐する箕面線への直通列車が使う3,4号線ホームがある。その2号線と3号線の間に行き止まり(当駅発)用の5号線がある駅である。分かりやすく言えば、JR鶴見線の浅野駅のトイレとか謎の建物があるところに線路があるイメージである(わからん)。

その広い部分にコンビニやらコーヒー屋さんやらが点在しているのだが、そば屋はあるのか。ありました、若菜そば。昔は阪急そばという名前で立ち食いスタイルだったのだが、今は若菜そばという名前に変わり、カウンターに座るスタイルになっている。これで客をさばけるのか多少不安だが、この時間は問題ない。天ぷらそばの食券を買ってカウンターに出す。しまった、うどんにした方がよかったかも。店内には80年代ポップスが流れている。えらく渋い趣味だな。と思いつつそばをすすっていると、そばが止まった。『♪もう終わりだね~君が小さく見える~』うん、まさにさよならの気分だな。

若菜そば外観
【若菜そば】

天ぷらそば
【天ぷらそば(若菜そば)】

さよならヘッドマーク
【さよなら・・・】

ちいかわヘッドマーク
【ちいかわ】

では、小腹も満たされたことだし大阪梅田に戻ろう。次の列車は普通大阪梅田行き。なんと、終点の大阪梅田まで先着致します、だと?往きは急行が途中の庄内で普通を追い越したのだが、それ以外の時間は急行の後ろを普通が走るので特に追い越しなどはないらしい。宝塚線は庄内と高架になった曽根で待避ができるのにな。急行は豊中以遠各駅に停まるので、やはり遅い印象は免れない。

メモリアル8000系
【普通大阪梅田行き メモリアル8000系】

最後に妙見の森事業についてだが、能勢電鉄の各駅や電車内では結構力を入れて宣伝していることが分かる。妙見の森の案内や、妙見の森フリーパスの広告をいろんな場所で見た。それにも関わらずなかなか客足は伸びなかった。いや、損益ラインを遥かに下回っていたんだろうと推察される。廃止の時期についても、当初は来年の6月とされていた。しかし、妙見の森フリーパスを見ていて気付いたのだが、今シーズンの終了は12/3。できればそこで終わらせたいという考えに至ったのであろう。来シーズンを迎えても中途半端に終わるよりは、今年ですっきり片を付けたい。そんなところだろう。

妙見の森フリーパスについては、今回ししょーは妙見のケーブルカーとリフトの利用、そして能勢電車乗り放題のために購入したが、このきっぷ相当お得なのである。妙見ケーブル往復は800円、リフトも往復800円、ついでに能勢電車の川西能勢口~妙見口間の運賃は片道330円。これがなんとたったの1200円となる(能勢版)。これは超お得ですよ。かなり出血大サービス(死語)だと思うんだけど、場所が悪かったのだろうか。結構頑張っていたと思うんだけど、利用にはなかなか結び付かなかった。

それから妙見の森フリーパス(よく考えたら1回も省略しなかったね)の特典なんて関係ないと思っていたのだけど、実は妙見の森山上の足湯(ケーブル山上駅内)とか能勢妙見山の開運お守り札無料進呈なんてのがあったのだ。しまった、ちゃんと券面を見ておけばよかった。

どうやら廃止の発表があってからは連日盛況のようである。休日には妙見口駅からケーブル駅行きの臨時バスも出るとか。元々は平日のみ運行の奥田橋循環のルート上にケーブル駅バス停があるので、アクセスが全くないわけではないけれど、やはり心許ない。休日(妙見の森営業期間)にはケーブル駅行きのバスが運行されていたが、それでも人が来なかったんだろうな。

昔ししょーが妙見の森ケーブル、リフトを訪れた時は、確か休日だったはずだが本当に人がいなかった。ケーブルもリフトもガラガラ、さらに黒川駅から妙見口駅に戻ろうとした時に、能勢電鉄の職員さんが駅まで送ってくれたりもした。それだけ人がいなかったんだな。それが、廃止になりますと言われて、あわてて人が押し寄せ、じゃあやっぱり延期しますとはならない。廃止寸前のローカル線なども閉店商法みたいなやり方で延命できないか、と考えることもあるけれど、それは長続きしないしフェアな方法ではない。

敢えて言うが、ししょーは葬式鉄という輩が嫌いである。さながら死者を見送る死神のようにも見える。そもそもそんなに大事なら、なぜ日頃から乗らないのか?ろくに利用されず、膨大な赤字を出し続け、ついに廃止するしかないとなった時になぜ彼らは群がってくるのか。その行動も解せないものがある。今回は、郵便局の関連で利用することにしたが、普段は廃止の報にも惑わず、死神たちにも紛れず静かに最期を看取る。そう考えるししょーである。

いかん、このままではシリアスに終わってしまう。そうだ、こういう時は。
S型ミンデン台車なんか大っ嫌いだーだーだー。
よし、うまくオチたな?

“妙見山と周辺の旅(後編)” への1件の返信

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